🦯 福祉用具のレンタルと購入
介護保険で使えるもの・費用・選び方
退院後の自宅生活では、手すり・歩行器・車いすなどの福祉用具が必要になることがあります。介護保険を使えばレンタルや購入の費用を一部負担するだけで利用でき、退院準備の段階から手配できます。
💡 退院前から手配できます
福祉用具は退院後に「やっぱり必要だった」と気づいてから手配するより、退院前に準備しておくのが理想です。入院中にケアマネジャーや退院支援担当者に相談することで、退院当日から使える状態にできます。
「レンタル」と「購入」の2種類がある
介護保険の福祉用具サービスには、レンタル(貸与)と購入(特定福祉用具販売)の2種類があります。衛生面の理由から、用具の種類によってどちらになるかが決まっています。
| レンタル(福祉用具貸与) | 購入(特定福祉用具販売) | |
|---|---|---|
| 費用 | 月額費用の1〜3割負担(介護保険適用) | 購入費の1〜3割負担。年間10万円が上限 |
| 主な品目 | 車いす・歩行器・介護用ベッド・手すり(取付型)・スロープ・体位変換器など | 腰掛け便座・入浴補助用具・簡易浴槽・移動用リフトのつり具など |
| 返却 | 不要になったら返却できる | 返却不要(手元に残る) |
| 申請先 | ケアマネジャーを通じて福祉用具専門相談員に相談・手配 | |
⚠️ 要介護度によって利用できる品目が異なります
一部の福祉用具(車いす・特殊寝台など)は、原則として要介護2以上でないとレンタルできません。要支援・要介護1の方でも、状態によって例外的に利用できる場合があります。ケアマネジャーに確認しましょう。
レンタルできる主な福祉用具
🪑 車いす・付属品
自走式・介助式・電動など。クッション・テーブルなどの付属品も対象になる場合がある。
🛏️ 特殊寝台(介護用ベッド)・付属品
高さ調整・背上げ・膝上げ機能付きのベッド。サイドレール・マットレスも含む。
🚶 歩行器・歩行補助つえ
固定型・交互型・四輪型など。バランスが不安な方の屋内移動に。
🔩 手すり(取付型)
工事不要で設置できる置き型・突っ張り型の手すり。廊下・トイレ・浴室の入口など。
📐 スロープ
玄関・段差の解消に使う持ち運び可能なスロープ。設置工事が不要なもの。
🔄 体位変換器・床ずれ防止用具
寝たきりの方の体位を変えやすくするクッション・エアマットなど。床ずれ予防に。
購入(特定福祉用具販売)できる主な品目
肌に直接触れるものや衛生上の理由からレンタルになじまないものは「購入」の対象です。年間10万円を上限に、費用の1〜3割の自己負担で購入できます。
🚽 腰掛け便座
洋式トイレへの変換台・ポータブルトイレなど
🛁 入浴補助用具
シャワーチェア・浴槽台・入浴台・浴槽内すのこなど
🧴 簡易浴槽
空気で膨らませるタイプなど、移動できる浴槽
🧤 移動用リフトのつり具
リフトで移動・移乗するときの体を支える部品
👟 靴型装具
治療用装具として医師が処方したもの(別途申請)
🧻 自動排泄処理装置の交換部品
本体はレンタル、レシーバー等の交換品は購入対象
「住宅改修」との違い
手すりの取り付け工事や、段差の解消のための床の張り替えなどは「住宅改修」として、介護保険で別途20万円(1〜3割負担)まで補助されます。福祉用具レンタルとは別の制度です。
💡 工事が必要か・不要かで変わる
- 工事不要の手すり(置き型・突っ張り型) → 福祉用具レンタル
- 壁に固定する手すりの設置工事 → 住宅改修(最大20万円補助)
どちらが適切かはケアマネジャーや福祉用具専門相談員と相談して決めましょう。
手配の流れ
「退院後に〇〇が必要になりそう」と伝えるだけでOK。ケアプランに福祉用具が組み込まれます。まだケアマネがいない方は、地域包括支援センターへ。
福祉用具の事業者(専門相談員)が自宅を訪問し、体の状態・生活環境に合った用具を提案してくれます。
利用開始の契約を行い、自宅に搬入・設置してもらいます。使い方の説明もしてもらえます。
状態の変化に合わせて用具の変更・追加ができます。不要になったら返却できます(レンタルの場合)。
📌 この記事のまとめ
- 介護保険の福祉用具にはレンタル(月額1〜3割負担)と購入(年間10万円上限・1〜3割負担)の2種類がある
- 車いす・介護ベッド・歩行器・手すりなどはレンタル。入浴補助・ポータブルトイレなどは購入
- 要介護度によって使える品目が異なるためケアマネジャーに確認を
- 手すり設置工事など工事が必要なものは「住宅改修」として別制度で補助される
- 退院前から手配できる。入院中にケアマネ・退院支援担当者に相談を