入院時に「お薬手帳と現在の薬を持ってきてください」と言われます。なぜ必要なのか、紙とアプリどちらがいいのか、残薬はなぜ持参するのかなど、入院前に知っておくべきお薬手帳の活用法を詳しく解説します。

お薬手帳が入院時に必要な理由

お薬手帳には、処方された薬の名前・用量・服用方法が記録されています。入院時に医師や薬剤師がこの情報を使うのには、主に以下の理由があります。

📋 お薬手帳が必要な理由
重複投与の防止:同じ薬が入院中にも処方されないよう確認
薬の相互作用のチェック:複数の薬を同時に服用すると効果が変わることがある
アレルギー・副作用歴の確認:過去に薬で副作用が出た記録を共有
手術前の服薬調整:手術前に中止すべき薬(抗血栓薬など)の確認
⚠️ 「関係ない薬」と自己判断しないで: 市販薬、サプリメント、漢方薬、ビタミン剤も必ず伝えてください。手術の前後に影響を与えることがあります。

紙版 vs アプリ版:どちらがよい?

紙のお薬手帳

✅ 紙版のメリット

  • どの病院でも確実に使える
  • スマホが使えない方でも安心
  • バッテリー切れの心配がない
  • 薬局で自動的にシールを貼ってもらえる

スマホアプリのお薬手帳

✅ アプリ版のメリット

  • かさばらない
  • 処方箋の写真撮影で簡単に記録できる
  • マイナポータルとの連携で薬剤情報を自動取得できるものも
  • 複数の手帳を一元管理できる
💡 2026年のおすすめ:両方持つ: アプリ版を普段使いにして、紙版も最新の状態で保管しておくのが最も安心です。入院時はどちらか確実に情報を見せられる方を持参しましょう。

主なお薬手帳アプリ(2026年現在)

  • EPARKお薬手帳
  • お薬手帳プラス(日本薬剤師会)
  • 各大手ドラッグストアの公式アプリ(マツキヨ・スギ薬局など)

マイナポータルで薬剤情報を確認する方法

マイナンバーカードがあれば、マイナポータルから過去の処方薬情報を確認できます。

📋 マイナポータルで確認できること
・過去に処方された薬の名前・用量
・処方された医療機関名・日付
・直近3年分程度の薬剤情報
※ 保険診療分のみ。自費診療・市販薬は含まれません。
💡 入院前にチェックしておこう: マイナポータルで自分の処方歴を確認しておくと「どんな薬を飲んでいたか忘れた」という状況を防げます。プリントアウトして持参するのもおすすめです。

残薬を持参すべき理由

「残薬」とは、処方された薬のうち飲み切れずに残っているものです。入院時に必ず持参してください。

重複処方を防ぐ → 医療費の節約: 入院時に同じ薬が処方されると、退院後に大量の残薬が発生します。残薬を持参すれば、その分を差し引いて処方してもらえるため、薬代の無駄が減ります。
正確な薬の特定: 「白くて小さい錠剤」だけでは薬を特定できません。実物を見せることで薬剤師が正確に確認できます。PTPシート(薬のパッケージ)のまま持参してください。
入院初日から継続して服用できる: 入院当日は院内での処方が翌日以降になる場合があります。慢性疾患(高血圧・糖尿病など)の薬は残薬があれば入院初日から継続できます。
⚠️ 持参時の注意点: すべての薬を一袋にまとめて持参する(内服薬・外用薬・点眼薬・貼付薬すべて)。「これは関係ない」と自己判断して省かない。薬のパッケージ(PTPシート)のまま持参する。市販薬・サプリメントも含めてすべて持参。

入院前のお薬準備チェックリスト

  • お薬手帳(紙版またはアプリ)を最新の状態にした
  • 現在服用中のすべての薬(処方薬)を確認した
  • 市販薬・サプリメントも含めてリストアップした
  • 残薬をすべてまとめてPTPシートのまま準備した
  • マイナポータルで最近の処方歴を確認した(任意)
  • アレルギー・副作用の経験がある薬を書き出した
  • 手術前に中止すべき薬を医師に確認した(該当者)
Q. 入院中も自分の薬を飲んでいいですか?
原則として、入院中の服薬は病院の管理下で行います。自己判断で持参した薬を飲むことはできません。持参した薬は看護師に預け、医師の指示のもとで継続服用するかどうか決定されます。